Face.Damper

新しい制震システム
「耐震パネル」+「制震ダンパーコネクタ」

フェイス・ダンパーは、耐震パネルと軸組を特殊なコネクタで接合することで、耐震機能と制震機能を併せ持った新しい発想の制震システムです。コネクタ以外は、一般的な建材を使用しているので、従来の制震システムよりも低コストで地震に備えることができます。フェイス・ダンパーは、予め組み立てられた耐震パネルと専用櫛形コネクタで構成されます。

振動エネルギーを鉄の変形エネルギーに変換

コネクタの材質や形状を最適化することで、大地震時には板ばねのようにしなやかに曲がり振動エネルギーを吸収することができます。繰り返しの地震にも効果があることを実大振動実験により実証しています。また、温度による影響を受けないので外壁にも使用する事ができます。

プランニングの自由度が高い大臣認定を取得した
制震システム

2種類のタイプで国土交通大臣認定を取得しています。耐震等級を上げる場合は耐力壁を増やす必要がありますが、フェイス・ダンパーは耐力壁として構造計算に算入することができるので、必要以上に耐力壁を増やす必要がありません。耐力壁として扱うことができない制震システムに比べてプランニングの自由度が高くなります。一般的な大きさの2階建住宅であれば、1階に4〜6ヶ所程度配置すれば効果が発揮されます。
※建物の大きさ、目標耐震等級などによって、フェイス・ダンパーの設置数は異なります。

建物の揺れを最大74%低減し家具の転倒リスクを抑制

フェイス・ダンパーを追加することで、最大約74%の揺れを低減できる事が実大振動実験により実証されました。大地震時に揺れを抑えることで家具の転倒、建物の損傷・倒壊のリスクを抑えることができます。建物の損傷が小さくなれば、大地震後の修理費用を減らすことができます。

高い施工性

予め工場で耐震パネルを製作し施工現場へ搬入します。施工現場では、柱や梁にビスや釘で留め付ける簡単な方法で施工することができるので、特別な技術、工具等は必要ありません。また、リフォーム時の耐震補強にもご使用いただけます。

公的機関での実大振動実験により効果を実証

耐力壁の総量が同程度の二つの建物で、一方の試験体では、一部の耐力壁をフェイス・ダンパーに置き換え比較試験を行いました。中地震1回、巨大地震6回の計7回の地震波を入力したところ、フェイス・ダンパーを採用した試験体の最大応答変位は小さくなり、5回目の阪神・淡路大震災の地震波入力時には、6割程度に最大応答変位が抑えられました。このことから、同じ耐力性能の建物でも、フェイス・ダンパーを一部採用することにより、応答の低減効果があることが認められました。 (2014年8月に行った実大振動実験の結果による。)

Face.Damper接合部
櫛形部が変形し地震エネルギーを吸収

コネクタ櫛部の性能を、繰り返し加力試験により検証

左:
フェイス・ダンパー配置例(1階に4ヶ所)
大空間・大開口の計画が容易
右:
耐力壁として扱うことができない制震システム(1階に8ヶ所)
大空間・大開口の計画が難しい

※耐震性能残存率: 被災前と比べて被災後にどのくらいの耐震性能が残っているかを示す指標
(2014年8月に行った実大振動実験の3回目に入力した、阪神・淡路大震災の地震波の結果による。)

フェイス・ダンパー(大壁仕様)の軸組への施工

実大振動実験により、Face.Damperの性能を検証

BSL: 建築基準法で想定の大地震波
Kobe: 阪神・淡路大震災の地震波
*: 損傷により続行不可

実大振動実験

※ 製品の仕様は、一部変更になる可能性がございます。