ストローグでは柱脚部の強度を高めた柱壁ラーメンを幅狭の高耐力壁とみなして使用できます。
日本住宅・木材技術センターの新工法認証を取得しているため、構造計算の際に巾240~900mm
の平角柱を柱壁ラーメンとして算入可能となり、基本的に600mm以上の巾が必要となる耐力壁を
小さくすることも可能で、プランの自由度を高めることができます。
耐力壁が不足している際に門型フレームを採用する場合もありますが、一般的な工法では門型フレ
ーム一択となってしまうため、大空間を構成できる一方で両側に柱型が出ることで最大限に開口を
取ることが難しいなどの問題があります。
ストローグでは木造ラーメン構造による門型フレームで大開口や大空間を実現することもできます
が、柱壁ラーメンで平角柱を幅狭の高耐力壁として使用することもできるため、壁量を確保しなが
ら開口を最大限に取ることができます。
また、柱壁ラーメンは筋交いや面材などの耐力壁やその他のストローグのラーメンフレームとの併
用が可能です。ストローグコネクタと併用した多層ラーメン、連続ラーメン、吹抜ラーメン、柱継
手、梁継手など、プランに応じた構造フレームも構成できます。
→木造ラーメン構造とは
柱壁ラーメン(平角柱高耐力壁)の概要
取得認証名 :木造建築新工法性能認証(日本住宅・木材技術センター)
対応樹種(集成材) :スギ、ヒノキ、カラマツ、スプルース、オウシュウアカマツ、ベイマツ
対応断面寸法 :105mm以上×240~900mm
用途 :住宅・非住宅ともに対応可能
柱壁ラーメンの耐力例
※樹種・階高など条件によりせん断耐力は異なります。
柱せい450mmでの実験例では、20kNの荷重で変位は僅か28mmの高剛性であり、変位400mm
でも破壊しない粘り強さも持っています。
特長
・一般的な耐力壁と比べて壁幅が小さくなるため空間を大きくとれる
・柱脚接合部以外はピン接合部用コネクタを使用できる
・日本住宅・木材技術センターの木造建築新工法性能認証を取得しているため安心して使用可能
・筋交いや面材などの耐力壁と併用が可能
・ストローグのその他ラーメンフレームと併用が可能
左:一般的な耐力壁の配置イメージ 右:平角柱高耐力壁の配置イメージ
ビルトインガレージで使用する事で開口をより大きくとることが可能となります。
注意点
・平角柱を耐力壁として算入する場合は46条2項ルートの許容応力度計算が必要
・基礎の施工精度が必要(設置冶具をご用意しております)
事例
◎神奈川大学横浜キャンパス 国際センター新棟 →Works
設計:有限会社鈴木アトリエ 鈴木 信弘
構造設計:株式会社坂田涼太郎構造設計事務所
強度試験にて直接的に接合部の耐力を求めLVL材で柱壁ラーメンを構成
◎みやむら動物病院 →Works
設計:鈴木敏彦、アトリエOPA + 西澤高男、ビルディングランドスケープ
構造設計:桜設計集団
LVL厚板で構成された柱壁状の構造体として高耐力壁を実現
◎ウッドワンプラザ金沢 →Works
設計:株式会社伊東豊雄建築設計事務所
構造設計:株式会社ウッドワン一級建築士事務所
柱と高性能耐力壁を兼ねたB種LVLとCLT床パネルで吹抜け大空間を実現
◎house S / shop B →Works
設計:木村松本建築設計事務所
構造設計:株式会社満田衛資構造計画研究所
120×450mmの柱壁ラーメンを5フレーム配置することで大開口を実現