構造計算の重要性
一般的な住宅の場合、4号特例により確認審査機関では構造的なチェックは行われず、担当建築士
により壁量計算などの簡易的な計算が行われ安全性を確認しています。しかし、近年発生している
大地震により、建主側が耐震性を求めて緻密な構造計算を要望するケースが増えています。実際、
構造計算を行うことで、壁量計算では検討できない詳細な検討が可能です。構造計算では建物ごと
で異なる各箇所にかかる荷重や地震・風の力に耐えられるかなどが緻密に検討されます。壁量計算
で確認した建物でも構造計算を掛け直してみると壁量が不足しているということもあり得ます。
また、2025年4月から、すべての新築住宅・非住宅に省エネ基準適合が義務付けられます。
それに伴い、建築確認・検査対象の見直しや審査省略制度の縮小(4号特例の縮小)が行われます。
→構造計算の重要性
→4号特例の縮小と構造計算
ストローグを使用した構造設計
ストローグを使用することで構造的に安全な建物を計画でき、デザイン面や経済面も含めた構造設
計を進めることが可能です。地震による損傷・倒壊の要因の一つである木材の断面欠損をストロー
グを採用することでより小さくすることができ、耐震性を高められます。例えば、105×240
mmの部材両側欠損の場合、断面係数低減率は在来仕口で46%、ストローグで86%となります。
また、強度はもちろんですが、一般的な金物と比べてスリット加工が小さいため意匠面でも優れて
います。
耐震面で言えば、熊本地震では住宅性能表示制度を活用した木造建築物では、耐震等級3の建物は
大部分が無被害であったことから、住宅性能表示制度や許容応力度計算で耐震等級を高めていくこ
とも重要であると考えられています。しかし、耐震等級を上げると壁量を増やす必要があり、柱や
耐力壁によりプランに制約が生じるというジレンマもあります。
ストローグでは一般的な金物工法などとは異なり、ラーメン接合部用コネクタNode.Rigidなどを併
用する事で、耐震性を確保しながら大開口や大空間など自由度が高いプランニングを実現できます。
また、鉄骨造やRC造と比べ、地盤対策と基礎の簡素化によりコストを抑えた設計も可能です。
ストローグでは各種コネクタを使用する建物の構造計算サービスも提供しており、用途、規模、プ
ランに応じて最適な構造計算を行って安全性を確認できます。
ラーメン接合部やトラス接合部など高度な解析が必要となる場合はストローグへご相談ください。
高度な解析が必要ない場合はテクニカルブックをご参照いただき、設計者様にて構造設計を進めて
いただけます。
→ Contact Form(物件相談) ※ご希望の項目「物件相談」をご選択ください。
ストローグを使用した主な建物実績の一例(2020年2月現在)
※その他、様々な用途・規模で実績がございます。
ストローグを使用した構造設計の事例
◎幼稚園 →Works「調布白菊幼稚園 別棟」
建設地:東京都
延床面積:441㎡
構造:木造地上2階
特徴:RC造や重量鉄骨造と比べ30%以上コスト削減
◎認定こども園 →Works「空と海 認定こども園」
建設地:愛媛県
延床面積:A棟:490.18m² B棟394.5m² 計884.68m²
構造:木造地上1階
特徴:高さ約6m、9m×12mの遊戯室などの大空間を立体解析により構造の安全性を確認
◎店舗 →Works「M’s GARDEN」
建設地:愛知県
延床面積:北棟302.67㎡ 南棟140,80㎡ 計443.47㎡
構造:木造地上2階
特徴:門型ラーメンをトンネル状に連続配置することで、間口5.4m奥行27mの無柱空間を実現
◎事務所 兼 ショールーム →Works「ウッドワンプラザ金沢」
建設地:石川県
延床面積:499.22㎡
構造:木造地上2階
特徴:CLT床パネルとLVL耐力壁を使用した中大規模木造建築物
◎事務所 →Works「ウッディパーツ新オフィス」
建設地:富山県
構造:S造スケルトン、木造インフィル
特徴:Node.Freeで構成された張弦トラスで天井高4mの執務エリアを構成
◎農舎
建設地:福井県
延床面積:396.06m²
構造:木造地上2階
特徴:Node.Rigidで垂直積雪量2mの条件の下、スパン11m、奥行19m、高さ8mの大空間を実現
◎宿泊施設
建設地:長野県
延床面積:9,237m²(全7棟)
構造:木造地上2階
特徴:全7棟の大規模ホテルをストローグコネクタにて実現
◎住宅 →Works「羽根木 I」
建設地:東京都
延床面積:122.45m²
構造:RC造(地上1階)、木造(地上2、3階)
特徴:狭小間口において混構造の建物を片側ラーメンを使用して開放的なトンネル状空間を実現
◎住宅
建設地:富山県
延床面積:135.81m²
構造:木造地上1階
特徴:垂直積雪量1.5mの条件の下、八角形の建物をNode.Forkで屋根のスラストを抑制し実現
◎住宅 →構造見学会配布資料お問合せ
建設地:静岡県
延床面積:163.96m²
構造:木造地上2階
特徴:Node.Rigidによりスパン10m、奥行き9.5mの木造スケルトンと大開口を実現
その他、一般住宅・店舗併用住宅・店舗・児童施設・福祉施設・共同住宅・宿泊施設・事務所など
大空間や大開口なども含めた様々な物件でご採用いただいております。